「くわばらくわばら」の欣勝寺(兵庫県三田市)
雷が鳴ってるときに「くわばらくわばら」って言うよねって話を職場でしたら、若い連中はほとんど知らないんですよね。この投稿を読まれてる人の中にもご存じない方がおられるかもしれないので・・・雷が鳴っている時に「くわばらくわばら」と唱えると雷が落ちないっていうおまじないなんです。「くわばらくわばら」ってなぜ雷のときに唱えるのはなぜか?
私も全く知らなかったし、知ろうともしなかったのですが、数年前にWEBサーフィンしてると語源の由来が地元三田市のお寺だということを知りました。だったら一度訪れてみようと思いたってから数年・・・やっと行ってきました。
1556年(弘治2年)夏、とても暑い日のことでした。
空の上では雷様の親子が、雨を降らせてやろうと太鼓をたたいていました。
はりきりすぎた雷の子供が、うっかり足を滑らせてしまい、
三田の欣勝寺の井戸に“ドスン!!”と大きな音を立てて落っこちてしまいました。
動こうともどうしても外に出られないので、
「助けてくれ~!!」と大声で叫びました。
大きな音がしたので、欣勝寺の和尚さんが井戸を覗き込むと、
やんちゃな雷の子供が落ちているので、あわててふたをして閉じ込めました。
雷の子供は「助けておくれ。桑原には二度と落ちません!!」と言ったので、
和尚さんはもう落ちないことを約束させて、逃がしてやりました。
雷の子供は、雲の上に戻ってから両親に一部始終を話しました。
雷の両親は和尚さんに大変感謝をして、他の雷様たちを集めて
「これからは、桑原に絶対に雷を落としてはならないぞ!!」
ときつく戒めました。
それからというもの、欣勝寺や桑原には雷が落ちたことがありません。
また、雷が落ちないように、我が身に不吉なことが起こらないように
「くわばら くわばら・・・」
と唱えるようになりました。
(欣勝寺ホームページ紙芝居より引用)
下の画像が雷の子が落ちた井戸です。
■太宋山 欣勝寺
天禄年間(970-973)に清和天皇より分かれた源満仲の開基を伝える真言宗の道場で桑原山欣浄寺と称された古刹でした。その後、安貞2年(1228)曹洞宗の開祖道元禅師が28歳のとき留学から戻り、保養のため有馬温泉に入湯した際に、桑原の地に立ち寄りました。この寺の山が宋の不老山に似ていることから太宋山欣勝寺と命名し、曹洞宗に改宗されました。
また、境内には雷の子供が落ちたといわれる雷井戸があります。現在でも、毎年多くの人々が雷難降伏悪魔退散の御祈祷を受けに来られたり、雷難除けのお札、お守りを買い求めに来られます。
(欣勝寺ホームページ紙芝居より引用)
-
前の記事
史跡有岡城(伊丹城)跡 黒田官兵衛が幽閉された城 2018.08.11
-
次の記事
池畔を華麗に舞う『サギ草』 2018.08.13
コメントを書く