復興の熊本城と神社めぐり 九州歴史スポット旅 2日目
- 2025.06.08
- 日本100名城 城跡巡り
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九州歴史スポット旅2日目。福岡の西鉄天神バスターミナルから高速バスに乗り、熊本の桜町バスターミナルへ向かいました。目的地は、私にとって思い入れのある場所――熊本城です。
熊本城を訪れるのは今回が3回目。前回は2016年3月、まさかその1か月後に熊本地震が発生するとは想像もせず、悠然とそびえる天守や、美しい石垣の景観に心打たれたのを覚えています。それだけに、震災で崩れ落ちた城の映像をニュースで見たときは、大きなショックを受けました。
今回の旅では、9年を経てなお進行中の復興の様子を、自分の目で確かめたいという思いがありました。


桜町バスターミナルから熊本城北口まで歩き、まず向かったのは宇土櫓。震災当時、倒壊してしまった宇土櫓の復元工事現場がちょうど公開されており、工事中の様子を間近に見ることができました。大きなクレーンと足場に囲まれながらも、かつての姿を再現すべく慎重に作業が進められている様子に、職人たちの熱意と責任感を感じました。
かつて熊本城の象徴の一つだった宇土櫓が、時間をかけてでも元の姿を取り戻そうとしている姿に、思わず胸が熱くなります。これは単なる建物の再建ではなく、熊本の人々の誇りと記憶をつなぐ、大切な作業なのだと改めて実感しました。




その後、城内を巡ると、崩れた石垣や鉄骨で補強された建物、立ち入り禁止の区域など、震災の爪痕は今も随所に残されています。その光景を目の当たりにして、地震の凄まじさ、そして復興の難しさを肌で感じました。


一方で、修復を終えた天守閣は見事な姿を取り戻しており、再び熊本の空にそびえ立つ姿に、言葉では言い表せない感動が込み上げました。復旧はまだ道半ばですが、「戻ってきたんだ」と思わせてくれる、その力強い存在感に勇気をもらいました。




熊本城をあとにし、周囲の神社を巡ります。
まずは熊本稲荷神社。赤い鳥居が連なる小道を上っていくと、こぢんまりとした境内から熊本城を見下ろすことができる絶景ポイントに出会いました。静かな空気の中で手を合わせ、旅の安全と復興の願いを祈ります。


次に訪れたのは、すぐ隣の熊本大神宮。伊勢神宮の御分霊を祀るこの神社は、質素で品のある佇まいが印象的で、地元の方に大切にされている様子が伝わってきます。しんとした空気の中、思わず深呼吸してしまいました。


最後に足を運んだのは、加藤神社。熊本城を築いた加藤清正公を祀るこの神社は、まるで城を見守るような位置にあり、境内から天守を眺めることができます。修復された天守を見つめる清正公像の後ろ姿がとても印象的で、「ようやくここまで来たぞ」と語っているようにも見えました。


心ゆくまで熊本の歴史と復興の姿に触れたのち、桜町バスターミナルへ戻り、新幹線で博多へ。そこから帰路につきました。
今回の熊本訪問は、単なる観光ではなく「記憶と再会」の旅でした。震災の爪痕はまだ深く残っていましたが、それと同時に、復興の確かな歩みと、それを支える人々の情熱が町のあちこちに感じられました。
熊本城が再び多くの人の笑顔を迎えるその日まで、これからも見守り続けたい。そんな思いを胸に、旅を終えました。
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