西国巡礼 善峯寺と秘仏本尊特別開扉の総持寺

 新しい納経軸が届く前から届いたら行こうと思っていたのが二十二番札所の総持寺です。なぜ総持寺かというと・・・理由は二つあります。まず一つは、大先達昇補で新たにいただける「西国観音曼荼羅」を受け取れる先達委員会札所であること。そして天皇陛下御即位・令和改元記念「秘仏本尊特別御開扉」が行われているからです。

 「西国観音曼荼羅」は、西国三十三所草創 1300 年記念事業の一環で、三十三寺院の御朱印を額縁に収める新しい巡礼スタイルです。各札所ごとに色分けされた八角形の納経札に御朱印を押印し、専用の台紙に貼りつけて額装できます。「掛け軸」「笈摺(おいずる)」「納経帳」に続く第四の御朱印納経の形です。最初の「西国観音曼荼羅」は、太字でかいていただいたので、今回はご詠歌でいただきます。

 総持寺にお参りする前に我が家からは同方向にあたる京都西山の第二十番札所善峯寺にお参りです。

 善峯寺は1029年(長元2)源算上人創建の西山の名刹。境内には高さ2メートル余だが、横へ37メートル以上も幹を伸ばし、龍の姿に似ていることから「遊龍の松」とよばれる天然記念物の松がある。また徳川五代将軍綱吉生母桂昌院ゆかりの寺でもあります。

 善峯寺から阪急東向日駅までバスで戻り、阪急電車で総持寺へ。この日総持寺では「総持寺芸能の森フェスティバル」が開催されてました。「総持寺芸能の森フェスティバル」は、芸能アーティストを目指す方々の支援と、総持寺を中心とした町おこし活動を推進するプロジェクトだそうです。

 総持寺の秘仏本尊は、通常年に一度4月15日~21日に御開扉が行われていますが、これまで御開扉にお参りできず、今回の特別御開扉が初めての拝観となりました。

 秘仏本尊の千手千眼観世音菩薩は、総持寺を開いた山蔭卿が亀に救われたという物語が伝わることから「亀に乗った観音様」として知られるほか、1571年に織田信長の軍勢の兵火のため堂宇が焼け落ちてしまった際に、猛火の中で立ち続けていたことから、「火伏せ観音」とも呼ばれています。

 外陣でお勤めをしてから内陣へ入り戦火により下半身が炭化したご本尊千手千眼観世音菩薩様の御足もとからお姿を拝観させていただきました。

 本堂を後にし納経所へ。「西国観音曼荼羅」を拝受し、納経軸と「西国観音曼荼羅」の納経札にご詠歌を書いていただきました。余談ですが、西国三十三所の中で総持寺は唯一納経費用のレシートを発行している寺院です。