参道下の駐車場にバイクを停め、小雨の降る中、十二尼妃の墓に立ち寄った後、現在は山好きの人しか通らないと思われる、旧参道(荒れた山道)から花山院に登った。
今日の目的は「巡礼参拝」であるが、やはり三角点には行っておくべきだろうということで、お参り前に、花山院境内の端にある幸せの七地蔵の脇から三角点へと向かう。
三角点から花山院に戻り、お参りをした後、納経所で納経帳を買い求め、生まれて始めての御朱印を頂いた。
現在の参道を下り、駐輪地点に戻った。
◆東光山 菩提寺 花山院
兵庫県三田市尼寺にある真言宗花山院派の寺院。本尊は薬師瑠璃光如来、開基(創立者)は法道(ほうどう)仙人と伝えられる。
開基とされる法道仙人は、天竺から紫雲に乗って飛来したとされる伝説的人物である。法道仙人開基伝承をもつ寺院は兵庫県東部地域に集中しており、「インドから紫雲に乗って飛来」云々の真偽は別としても、こうした伝承の元になり、地域の信仰の中心となった人物が実在した可能性は否定できない。
正暦3年(992年)頃、三十三の観音霊場を巡礼した花山法皇が、播磨清水寺に登った際に東方の山上が光り輝くのを見て訪ねて隠棲の地とし、その後晩年に帰京するまでの約14年間を過ごしたとされる。これに因んで元は紫雲山観音寺の名であった当山は東光山と呼ばれるようになったと言う。
当山を含む麓の集落は尼寺(にんじ)と呼ばれるが、これは法皇付きの女官11名が法皇寵愛の弘徽殿の女御の位牌を奉じて訪ねて来たものの、女人禁制故に登山を許されなかった為、尼となって麓に住み着いたことに因む。 集落内には十二尼妃の墓と伝わる大小12基の墓(中央の大きい墓が弘徽殿の女御のものとされる)が存在する。 |